西村研究室が浅草雷門通りで社会実験を実施しました

西村研では台東区からの依頼を受け、3月7日から13日にかけて浅草・雷門通りにて社会実験を実施しました。実験の趣旨について、西村亮彦准教授は「コロナ禍が明けてインバウンドの影響で来街者が急増する浅草の街では、歩道の混雑や休憩場所の不足が深刻な問題となっていた。特に、観光客が集中する浅草寺雷門前の通りでは、歩行者通行量に対する歩行空間の不足が著しい一方、自動車交通量がそれほど多くないことから、道路空間の配分を適正化することが求められている。そこで今回、車道の一部を歩行者のための空間に転用し、来街者の憩いの場として活用する『パークレット』の社会実験を実施した」と述べました。

デザインの特徴

西村研では、区の依頼を受けて社会実験のデザインを担当し、商店街のアーケードや雷門周辺の街並みと一体となった「パーケード」をDIYで設計・施工しました。木材をベースに垂木がリズミカルに並ぶ洗練された木質空間を提供するとともに、地元の職人さんともコラボレーションしたオリジナルデザインの提灯や暖簾・日除けで憩いの空間を演出しました。

実験の成果

1週間の実験期間を通じて、観光客から地元の皆様まで幅広い方々から休憩や飲食・交流の場として利用されました。目の前を人力車が行き交うカウンター席では、ハイチェアに腰をかけて街並みを眺めながらの会話や飲食を楽しむ姿が多く見られました。また、長ベンチではまち歩きの途中に一息つく観光客の姿が多く見られたほか、芝生スペースでは親子連れが楽しそうに遊ぶ姿が見られました。

西村准教授は、今後について「今回の実験の成果も踏まえながら、将来的な道路空間の再編に向けた検討を区とともに引き続き進めていく予定」と述べました。

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